2019年の年末になって秋元国会議員が逮捕された。彼はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業法案を成立の中心人物でした。容疑は日本参入を目指していた中国企業からの収賄容疑であった。3年前にIR整備推進法が成立するとすぐに中国企業が日本法人を設立して、接触を図り、積極的なアプローチをしていたようです。 権力を持った途 […]
生きるとは何か
良寛の里を訪ねて
生きるとは何か - No.90 2019年12月2日発行1 観光資源になる良寛さん 良寛と言えば、寺も持たず托鉢だけの生活をし、納屋のような粗末な小さな草庵に住み続けた僧侶というイメージがあります。4月下旬、桜の花が散り始めた新潟県燕市の弥彦山と峰続きの国上山(くがみやま)の中腹にある五合庵を訪ねました。良寛が40歳の頃からおよそ20年間過ごしたとされている草庵で、傾斜地の […]
歴史に学ぶ自然災害への対応
生きるとは何か - No.96 2019年11月8日発行今年に入ってからは6月に集中豪雨による土砂崩れや河川の決壊、真夏の猛暑、10月には台風被害が激甚化しています。千葉県では15号台風の強風により建築物への甚大な被害、加えて電柱や樹木の倒壊で長期間の停電を余儀なくされました。被害の片付けも終わらないうちに、19号の豪雨災害では東日本や東北地方の広範囲な地域で、多くの河川が […]
刻々と過行く「いのち」のながれ
生きるとは何か - No.95 2019年10月12日発行目の前にあるあらゆる事象は、私たち自身を含めて刻々と過行く「いのち」の流れなのです。漠然として見ていても、光によって運ばれた目の前の事象は脳のなかで再編成されているので、気づくことはできません。ここで出番になるのが仏教です。特にテーラワーダ仏教では身体と心の動きをありのままに観察するヴィパッサナ瞑想という実践法がありま […]
庶民のなかの仏教
生きるとは何か - No.88 2019年9月1日発行1.庶民に愛される円空 江戸時代に庶民の中に仏の教えを広めるために、一人の僧侶が、素朴な木彫の仏像や神像を各地の寺や神社に奉納し、さらには村人の求めに応じて小さな仏像を与え、それが村のお堂に祀られています。 遊行の僧円空(1632~95)は1666年以降、30年各地を巡って修業を続け、造仏に励み、生涯で12万体の仏像を […]
心は電気仕掛け
生きるとは何か - No.92 2019年8月10日発行「心の寿命は一瞬です」というスマナサーラ長老の言葉を科学的視点から理解するためにまとめた資料です。 1. 心はどんなもの 心はどんなものかと問われれば、形もなければ匂いもない、身体のどこにあるかと考えてみると脳にあるのでしょうと答えると思います。私達はいつも何かを知覚して、その意味を思考し、行動に移しています。瞬間 […]
塵も積もれば山となる
生きるとは何か - No.93 2019年8月3日発行1.一瞬先はわからない人生 7月末に初めて本を出版しました。その本を手にしたときに、ささやかな努力の跡が、そこには目に見える形であるのを実感できました。小さなことでも、目的を持って継続することで何らかの結果がでるものだと思いました。長年にわたり続けることができたことは、本当に幸せなことであるとも気づきました。 7年間 […]
仏教はどのように伝来したか
生きるとは何か - No.4 2019年7月1日発行1.仏教の原点をふり返ってみる 自分の心の中を覗いて見たことがありますか。頭の中では、常に考えが浮かんでは消え浮かんでは消えています。その内容も、あっちに飛び、こっちに飛んで捉えどころがありません。足を組み、背筋を伸ばし、姿勢を整えて、意識を呼吸に集中していても、すぐに全く別の思いや思考が割り込んでくる経験はあると思い […]
日本の伝統と神道
生きるとは何か - No.89 2019年6月1日発行1 新元号に思う 平成31年4月1日に新元号が「令和」と発表されると、少しの驚きをもって多くの人たちの喜ぶ表情がテレビで放映されていました。平成は、天皇の崩御により改元され、悲しみの中にあって迎えたので、新元号に対する感情は控えめで、静かに新しい時代を迎えた印象が残っています。しかし、今回は皇位継承に先立ってなされ、新 […]
身体は無常の流れ
生きるとは何か - No.2 2019年4月1日発行日常、私達が見ている世界にあるものは、実際に在る物(実相、物質)として認識しています。山や川など姿、形は変わっても過去から未来まで存在すると思っています。我々人間を含めて身の回りの動物や植物など、存在するものは絶えず変化していることは分かっているが、この私という実体は変わらずあると感じます。仏教が教える基本に「諸行無常 […]